食事が保証される社会を目指して

日本では、1965年に75%であった日本のカロリーベースの食料自給率が、一昨年38%に低下しており、先進国の中でも驚くほど低い状態にありながら、食べられるにもかかわらず廃棄される食物=食品ロスは、年間推計621万t(事業系 339万t、家庭系 282万t)で、日本人が毎日お茶碗1杯分の食物を捨てていることに相当すると言われています。一方で貧困状態にある人の比率は、全国民の16%、6人に1人と推計されており、こうした経済的環境の置かれた人々は毎日の食事が確保できない事態に直面しています。

 

熊本県でも日本全体の状況と期をいつにして、貧困率が悪化しつつあったところに、2016年の熊本地震、2020年の熊本県南部を襲った大水害、2020年初頭から続く新型感染症の長期的流行が、その傾向を加速させています。このような状況に対して、私たち自身が相互扶助の社会を目指しつつ、緊急性の高い困窮者、とりわけ窮状を訴える有効な手段を見出しにくい子供たちを支援する組織として、フードバンクママトコ準備委員会を設立し活動を開始しました。